肘の捻挫(靭帯損傷)痛みに対するプライトン固定による経過

肘をケガした女性

久しぶりに外傷(ケガ)の処置をしました。
やはり、三上式のプライトン固定は経過が非常にいいです!

家の中で転倒し肘の痛みを訴え来院

73歳 女性

自宅洗面所で転倒し前方に手をつき受傷

症状

・肘の内側の圧痛
・腕を捻ると二の腕が痛い
・肘周囲の腫れ

処置

肘の曲げ伸ばし、腕の捻りの際の痛みが強かったのでアルケア社のプライトンで固定をしました。(初検時の写真を撮り忘れ)

僕は以前、接骨院をやっていたので国家資格も持っています。
国家資格の免許証

 

外傷処置も普通以上に経験し、CRPSの症例も経験してきました。

現在は健康保険の取り扱いはないので自費での対応になりますが、ケガや痛みを詳しく知っている僕を信用して通院してくれる患者さんもいらっしゃいます。

それは、保険がきいても治らなかったら意味がないからでしょう。

 

プライトン固定処置後の経過

受傷から2日後の肘の状態です。
ケガをした肘の状態

腫れているのがわかりますでしょうか。

 

そして、固定具であるプライトンをつけた状態です。

肘の固定をつけた状態
二の腕の後ろの部分は開いています。
これに包帯を巻いて完成です。

 

この翌日(受傷後3日)の状態です。
腫れが引いてきた肘

 

分かりやすく比較写真を載せます。
腫れの違いがわかる写真
アングルは違いますが、明らかに腫れが引いています。

 

内出血が出ている肘
内出血は出ているのでそれなりに損傷は受けてますが、固定方法により回復に違いが出るものなんですよ。

 

さらに翌日。
経過良好のケガ内出血が広がった腕
内出血だけだと酷くなっているように見えますが、腫れは順調に引いてきてます。

 

受傷から17日後にプライトン固定を除去し、約5週間で治癒となりました。
この間の施術回数は10回で、3日目からは固定処置と並行してBFI療法も行っていました。

 

CRPSを防ぐにはただ固めるだけではなく機能的固定が必要

ケガを扱う上で必ず必要になってくるのがCRPSです。
これをきちんと理解している整形外科、接骨院は絶望的に少ないです。

外傷や手術後に四肢の激しい疼痛や腫脹を生じることは,反射性交感神経性ジストロフィーや肩手症候群として知られており,近年,複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome,以下 CRPS)として名称が統一された.

CRPS の原因は不明で,早期診断と治療が重要である.CRPS の診断は,外傷や不動化の既往と原因から想像で
きない疼痛,浮腫,皮膚血流変化からなる世界疼痛学会の診断基準が知られているが,鑑別診断のための診断基準も報告されている.CRPS を疑う状況が発生すれば,確定診断を待つことなく直ちに投薬や神経ブロック,リハビリテーションなどの集学的治療を開始すべきである。

複合性局所疼痛症候群の診断と治療より引用

 

僕は運よく三上クリニカルラボの三上先生と出会う事が出来たので、外傷に対する概念が一変しました。

そのおかげで、腫れのコントロールの重要性やCRPSに対する知識・技術も向上する事ができたのです。

固定というとただ固める事しか能がない人がいますが、それだと経過が悪くなる事がありますし、なにより医原性のCRPSを作ってしまうおそれがあるんです。

外傷だけではなく人の痛みというものを追及しているBFI研究会だからこそ、この本当の意味が理解できます。

《CRPSを未然に防ぐ》事を大前提として考えていないのであれば、外傷は扱ってはいけないと考えています。

リハビリにしても、昔ながらの痛みを堪えてやるものではないのです。

 

まとめ

自費での対応なので1回の料金は高くなりますが、普通の接骨院で3か月以上何十回も通うのと比べるとどっちが高くなるのかわかりません。

そもそも後遺症が残ってしまってはどうにもなりませんからね。

もちろんケガなので基本的には良くなるものなんですが、途中にも書きましたが知識のない医療者に当たると悲惨な事になるので、不安な事はちゃんと聞いてくださいね。

急性期のケガはもちろん、病院でCRPSと診断された方も諦めずにご相談からでもお待ちしています。
ケガと一緒にずっと悩んでいた症状まで良くなっちゃうかもしれませんよ。

ご予約、お問い合わせはこちらから

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です