今に始まった事じゃないんですが、もうそろそろ《骨盤矯正》終わりにしませんか?
これ、医学じゃないんですよ。
骨盤矯正がこの世から完全になくなっても、本当に困る患者さんはいません。
困るのは施術者側のみです。
セールストークにご用心!!
目次
骨盤矯正に科学的根拠はない
産後に限らないんですが、骨盤のゆがみを矯正したところで・・・・・何?
そもそも『ゆがみ』って何ですか?

本当に左右対称の人っているのかも疑問なんですが、どの程度左右差があったら症状が出るのかもわかりません。
厳密に調べるのであれば、正面の画像(2次元)だけではなく、立体(3次元)で捉える必要があります。
腰痛を例に出しますが、骨盤矯正をしなくても痛みの改善はフツーに起こります。
アメリカの研究でも次のように述べています。
結論:骨盤非対称性と腰痛との間に有意義な正の関連がない場合、この前提に基づく評価および治療戦略は疑問視されるべきです。
~The association between static pelvic asymmetry and low back pain~ より引用
ヒトは基本的に理屈よりも感情を優先するので、難しい話よりもキラキラ・フワフワしたイメージのしやすい方に心が動きます。
そういった心理を逆手にとって、巧妙な話術でいつの間にか今のように認知されるようになってしまいました。
こんな事になってしまったのには、「これはオイシイ」と乗っかった医療者に責任があります。
少しでも良心が残っているのであればもう一度考え直して欲しいんですが、現状それでメシが食えてたらムリか・・・。
退院後に起きる生活リズムの変化や責任感、不安などの感情が体に症状として出る
約10か月の準備期間があるとはいえ、小っちゃい生命への対応にどうしていいかわからなく時だってありますよね。
あまりのかわいさに、時間を忘れて見てしまう事もあるでしょう。
肌着を選ぶのも、近くに散歩に出かけるのも楽しくてしょうがない気持ちになるでしょう。
ですが、時には一人の時間が欲しくなる時だってありますよね。
そんな事を思ってしまう自分を責める必要はありません。
だって、初めの数か月なんて泣く・飲む・寝るくらいしかしない未知の生物なんですから、どうしていいかわからなくなって当然ですよ。

夜中に起こされる、泣き止まない、近所に迷惑かけないようになど気の休まる時がありません。
こういった負の感情が脳疲労として蓄積していけば、子育てで負担のかかっている場所に痛みが出ても何ら不思議ではありません。
あくまで脳疲労の結果であって、開いた骨盤が元に戻ってないからではありません。
骨盤矯正しないと不都合が生じるのであれば、昔の人は全員がボロボロですよね。
きちんと【脳と痛みの関係】を理解していなければ、ギリギリで頑張っているママたちの抑圧された感情に気付けませんし対処できないでしょう。
気分が滅入ったからといって心療内科や精神科に行くのはおススメしません。
『産後うつ』とか言われて、薬出されるだけで何の解決もしませんからね。
体型を戻すためという事であれば、僕は何も言えないので自由でいいかもしれません。

『矯正しても戻ってしまうから継続して受ける必要がある』という嘘に付き合ってはいけません
これはただの継続的に通院させる為のセールストークですからね。
これに付き合って高額な回数券とか買っちゃダメですよ。
脚の長さが左右で違うってのも、痛みとはイコールではありません。
以前、生まれつきの股関節脱臼で左右で脚の長さが5センチ違う患者さんがいましたが、股関節はおろか腰の痛みもありませんでした。
この患者さんのレントゲンを撮ったら骨盤は左右差も違いますし、捻じれも生じているでしょう。
それでも痛みがないという事はそれが原因ではないという事です。
測定方法にもトリックがありますし、厳密に脚の長さを揃えなくてはいけない根拠もありません。
そんな曖昧なものに長期間お金をかけるのは無駄だと、僕は思います。
元気になれるのであれば話は別ですが。
まとめ
骨盤矯正は単なる【売り上げを上げるための手法】でしかありません。
ここまで科学的に否定されているものを野放しにしていくのはいかがなものかと思います。
そろそろ国もGoogleもメスを入れる時期じゃないでしょうか。
まぁすぐに動き出すとは到底思えませんが、やるとしてもGoogleの方が早いかもしれませんね。
最後にもう一度書きます。
骨盤矯正がなくなって困るのは、患者さんではなく施術側でしかありません。
骨盤矯正に疑問を持っている方の為に頑張ってます。
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