ばね指に安静時装具で手術・注射をせずに改善した症例

親指の痛み

親指が引っかかり痛みで蓋を開けたりドアノブをまわすのが困難な状況に

親戚から《ばね指》の相談を受け、埼玉から福島まで往療に行きました。
期間は2ヵ月、施術は3回で症状消失し終了です。

手術はもちろん注射をすることなく改善しました。

・2ヵ月前に自治会で公園の草刈りをしてから親指に痛みが出てきた。
・徐々に動かしにくくなり、強く曲げると伸びなくなってきた。

日常生活でドアを開けたりのも困難になり、整形外科を受診し『バネ指』と言われ、特に治療はなかったが改善しなければ注射と言われていて、一向に改善する兆しがなくちょうどいいタイミングで僕に相談してきました。

 

福島市まで往療し約2ヵ月で不自由なく指が使えるようになった

この女性、実は僕の伯母です。

父の墓参りも兼ねて山形県米沢市まで行く途中、福島の伯母の家に寄りました。

その時に「指が痛くて・・・」と相談され、観察してみると腫れているのと親指を曲げた状態から伸ばすときに引っかかる現象がありました。

2ヵ月経ってこの状態だと、ほっといてもなかなか良くならないだろうと思った事と病院だと下手したら手術されてしまうと感じたので改めて来ることにしました。

2週間後の8月18日に来た時の状態が下の写真です。

ばね指で腫れている状態

腫れているのと、皮膚がテカテカと光沢があるのがわかりますでしょうか。
この皮膚の状態は、痛みをちゃんと理解している医療者であれば気を付けなくてはいけない症状なんです。

埼玉ー福島の距離ですと、そうそう来れるわけではないので施術そのものよりも、いかに日常生活で機能的安静を保てるかが大事になってきます。

そこで採ったのが、施術をした上で《母指球安定型プライトン固定》です。

固定装具

これを日中は何もしていない時、後は夜寝ている間に装着してもらいました。

 

そして2回目は9月15日で、その時の写真です。

ばね指の腫れが引いてきた状態

腫れが引いて皮膚の光沢が減少しています。
まだ痛みはありますが、この変化は十分安心材料です。

わかりやすく比較写真を載せておきます。

腫れの状態の比較写真

 

そして3回目が10月27日です。

ばね指が治まった状態

この時点で腫れが引いているのと光沢がないのはもちろんなんですが、ドアノブを回すときや力を入れた時の痛みもなく施術は終了しました。

初検から3回目の2ヶ月間にやった事といえば、僕が施術をした事と安静時の装具装着だけです。

当初懸念していた手術も注射もしないで良くなりました。

おまけ

せっかく福島まで行ったのに、日帰りなので観光もしてません。
唯一立ち寄ったのが、東北道那須サービスエリアです。

ガチャガチャ

息子のお土産にと思ったら売り切れでした。

 

タルトチーズケーキ

個人的には檸檬が好きです。
この他にも、色々と患者さんにもお土産を買いましたが写真撮り忘れ。

3回目の帰りには、東北道を西那須野I・Cで降りて仲間の先生の所に寄ってきました。

共通言語でストレスなく話せるっていいですよね!

時間を忘れて、気がつけばあっという間の4時間。
朝5時30分に出て、帰宅は深夜1時という弾丸にも関わらず元気に帰ってきました。

 

CM関節症とバネ指で1年悩んでいた痛みが改善しサポーターを外せた症例

仕事で指に力を入れる動作が多く、1年以上前から親指の付け根と手首の関節の間にあるCM関節(中手手根関節)に痛みがある状態でサポーターをしながら仕事をしていました。

整形外科などで治療を受けたが症状変わらず紹介で春日部市から来院されました。

患者さんの職業柄、医学的な知識もあったので通常よりも詳しく痛みの原因について解説し、理解していただけました。

施術はBFIを行い、主訴である親指に対しては皮膚回旋誘導テクニックも併せて行いました。

1週間後に来院し、「サポーターしなくても大丈夫だった」と報告してくれました。

痛みは軽減しましたが、骨の変形はそのままです。
結局、こういう事なのです。

今回のCM関節症に限らず、ほとんどの痛みの原因は『形態的な変化によるもの』とされてきましたが、そんなものはとっくに負の遺産となり果てています。

たとえ年単位の症状であっても、脳(思考)が変わると驚くべきスピードで改善する事は決して珍しくありません。

脳といっても脳みそをイジる訳ではなく、痛みの原因に対する考え方を知るだけで基本的にはそんなに複雑じゃありません。

《痛みの原因と対処法を間違わない情報に触れる》だけです。

医学データ

 

4本目のバネ指は手術をしたくないと来院し改善した症例

過去3回のバネ指は手術を受けたが3本目の術後の経過が悪く、今回は手術をしたくないと知人の紹介で来院されました。

結果的には手術したことを後悔してしまいましたが、僕は手術を完全に否定はしてません。
バネ指に限らず、手術で改善する理由は知り尽くしてますから。

僕もここまで早く改善するとは予想してませんでしたが、今回の症例を知った上であなたはどんな方法を選びますか?

初めのばね指の手術は2本同時で経過良好だった

62歳 女性

約3年前に右手の親指と中指がバネ指になり、総合病院で同時に手術をし痛みも引っかかりも消失したそうです。

そして、右手薬指がバネ指になってしまい、今回も良くなるだろうとH30年5月に手術をしたが経過はあまり良くなかったと。

そうこうしてる内に、今度は3週間前から左手の親指がバネ指になってしまいました。
前回の事もあり、手術は避けたいと知人の紹介で来院されました。

実はこの患者さんは、以前僕が地元で痛みの相談会に参加された方なのです。⇒地元の松伏町 ゆめみ野集会所にて【痛みの無料相談会】を開催しました

ですが、この相談会の後に手術をされているので、伝えきれていなかったんだと自分の力不足を感じました。 圧倒的な説得力や存在感があれば手術を受けずに済んだと思ってます。

まさかの短期間での改善に患者さんもビックリ&後悔

先にオチを書いておきますが、施術は1週間に1回×4回で引っかかりも痛みも消失しました。

指の症状ではありますが、単純な使い過ぎだけではバネ指にはなりません。
体の動きというものは1か所だけで動いている訳ではなくて、様々な個所が連動することによってスムーズに動けるのです。

その指令を出す大親分が脳です。 その脳に適切な刺激を送るのが大事なのです。

痛みなどがあっても仕事をしていれば使わざるを得ない状況は多々あります。

バネ指の場合は、寝てる時に無意識に握ってしまい起きたら指が曲がったままになってる事が少なくありません。

そんな時に最高の固定法がこのプライトン固定です。

母指プライトン

オルソラップという緩衝材によって皮膚センサーの興奮を抑える事ができ、プライトンの適度な柔軟性のある固定材で、寝てる間の不要な指の握りを制限できるのです。

種々のサポーター類もありますが、ゴムの締め付けが強いものが多いので個人的には好みません。(状況によっては必要な場合もあるとは思います)

表面的な要因として、手や指を酷使しているかもしれませんが、それだけでは腱鞘炎の症状が長期化する事はありませんしバネ指になることもないでしょう。(過剰な医療介入で症状をこじらせてる患者さんはいますけど)

痛みに対する正しい情報と、根本的な原因である脳疲労の解消の両方可能なのです。

 

就寝時も含めた無意識の緊張や症状に対する過度な不安を取り払ってこそ、本当の意味での改善がされるのです。

なんだか難しい話に聞こえるかもしれませんが、今までこういった情報を知らされてこなかっただけで、【痛みの専門家】の間では当たり前のように情報が飛び交っています。

 

指の怪我が急速にバネ指に移行した症例

通常では、あまり考えられない経過の症状ではありますが、理由を知れば納得できるかもしれません。

85歳 女性 畑で作業中、地面に手をついた際受傷しました。

当日の症状は動かすと少し痛みはあったが、さほど気にする事もない程度でしたが、翌日起きたら指を曲げるとカクカクしていたと。

詳しくヒアリングした結果、普段から畑での作業が多く、ハサミを使う作業が多かったらしいです。

という事は、指を含めて手全般の負担は日常的にあったという事です。

そして、1週間ほど前に、近所のよく食事をしたりと付き合いのあった方に不幸が起き、精神的に大きなショックを受けたという事がありました。

ケガそのものの症状はさほど酷くはなく、これまでの経緯をお話し患者さんも納得されたので、ケガの処置よりも脳代謝バランスの改善を優先すべく施術していく事にしました。

施術を開始して3日ほど経過してから、徐々に変化が出てきました。

指のケガの痛みの方が早く軽減してきてバネ指症状も順調に良くなり、施術期間2週間で完治となりました。

補足:この患者さんは安定剤を服用してるんですが、施術した日は睡眠の質がいいようでグッスリ眠れると仰ってました。

 

ばね指や腱鞘炎は手術が最終手段ではない

ばね指に限らず、色んな方法を受けても良くならないと「最終的には手術かな」と考えがちですがそれは違います。

単純な使いすぎだけでは症状を拗らせる事はなく、根底に潜む脳疲労に気づき適切な対処をすればメスはいりません。

ご自分でやりやすい方法としては【五感の刺激】をおすすめします。

視覚・・・自然の景色や絵画などを見る
聴覚・・・好きな音楽や落ち着く音楽を聴く
嗅覚・・・アロマなどの香りを嗅ぐ
味覚・・・うまいもん食う
触覚・・・スキンシップや触り心地のいいものに触れる

まったく痛みと関係なさそうですが、脳と痛みの関係を知ると腑に落ちるはずなのでお試しください。

 

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