まさか自分が四十肩になるなんて思ってもみなかったのが、結果的には痛みの専門家として体感できたのはいい経験でしかありません。
あの痛みは経験した人にしかわからないですね。
なぜ発症したのか? その原因とは。
どのように改善したのか? どれくらいで良くなるのか。
教科書的には2年以内には良くなるなんて書いてありますが、「そんな待てるかい」って普通は思うので、10日で改善した僕自身の症例も併せてお読みください。
それではどうぞ!
いわゆる四十肩・五十肩とは何なのか?
正式には【肩関節周囲炎】といいます。
ひどくなると痛みが強く夜も痛くて寝られない、寝られたとしても痛みのため途中で目が覚めるといった特徴的な症状があります。
さらに痛みのために腕が動かせないという不自由な状態になってしまいます。
20代や70代など、どの年代にも起こりうる疾患ですが、特に40代50代に多いので通称『40肩又は50肩』と呼ばれています。
なぜか?
【脳と痛みの関係】がわかってくると伝わりやすいんですが、仕事など社会的な問題・ホルモンバランスの問題・子どもの事や親の介護など様々な影響が集中しやすい年代だからとも言えます。
レントゲンを撮った際に腱板という部分が白く写る【石灰沈着性腱板炎】という疾患名もありますが、名前の違いだけで起きている現象は同じです。
レントゲンを撮って何か異常があるとすぐにそのせいにする傾向がありますが、骨折でもなければ厳密に経過を追ったというデータはありません。
実際に僕が病院に勤務していた時も、初診の時以降経過を追うということは稀でした。
動かさないと関節が固まるという間違った思い込み
今でもよく聞きます。
【痛くても動かせ! 動かさないと固まっちゃうぞ!】っていう呪いの言葉。
本当にそうでしょうか?
そもそも関節が固まるのは脳の働きが大きく影響します。
場合によっては1日中痛みを感じていて、その信号は常に脳に送られています。
【動かすと痛い→動かさないと固まっちゃう→動かすとやっぱり痛い】
このスパイラルに陥ってしまうとなかなか抜け出せなくなってしまいます。
今でもやってるのかわかりませんが、昔は滑車を使って強制的に腕を上げる方法をとってました。
例外なく苦痛にゆがんだ表情をしながらのリハビリです。
その表情をみて喜んだり頑張りましょうとか言ってるドS医療者は消えてほしいです。
今となってはだだの拷問としか思えません。
まずは動かせる範囲でかまわないので無理に動かそうとしなくても大丈夫です。
痛みがなくなってくれば自然と動かせる範囲も広がってきますのでご安心ください。
痛みそのものに加え、「動かなくなったらどうしよう」という不安な感情が関節を固くしてしまう原因ですから。
どんな治療・施術がいいのか
先ほどのような拷問のようなリハビリ、痛いところを強く触られるといった強刺激のものはやめた方がいいです。
とりあえずやってもらった感はありますが、後で地獄をみた方を何人もみてきています。
最適な方法は、なぜ四十肩になったのかに気づくところからスタートです。
悩み・ストレス・感情の捻れなどはありませんでしたか?
こういった脳疲労が溜まった状態ではちょっとした事がきっかけで発症しやすくなります。
今回の僕の例でも明らかにありました。
そこを認めた上で愛護的なソフトな治療・施術が治るのに最短で済みます。
よっぽどのドMじゃないかぎり治療に痛みを伴うものは相応のリスクが孕んでいます。
当院のBFI療法は限りなく微弱な刺激です。 おそらく物足りなくて大丈夫かなと思うかもしれません。
しかし、人間の身体の仕組みを知ったら激痛の時に強刺激なんてできないと思います。
症例1 院長自身が37歳最後の日に四十肩の激痛に
8月5日、朝方目が覚めるとなんだか左肩が痛い。
動かそうとすると激痛が走る。
「何だこりゃ? 夢か?」いまいち状況が飲み込めない…
起き上がってみてようやく『なんか四十肩みたいな症状だな』と気づいた。
まさか自分がなるとは考えた事もなかったのでショックを受けた次第です。
ギックリ腰以来の衝撃である。
四十肩の原因となる思い当たる節を挙げてみる
①2ヶ月位前に4才の子どもを上に放り投げて受け止めるという遊びをして以来ある角度にすると痛みを感じていたが、そのうち治るだろうと思っていたところ長引いていた。
②痛みの出たその夜はいつもとは反対向きで寝て、しかも左腕を腕枕する格好で寝ていた。
③仕事の事務的なミスにより頭の中はその事でいっぱいになっていた。
はっきりと思い当たる事といえばこのくらいですが、今回のように激痛になってしまったのは③が大きく影響してると確信をもってます。
院長の治癒までの経過
無謀にも1日で治してやろうと思い、次のことを実践してみました。
①極力痛みの出る動作をしないように気をつけた
②触れる範囲でセルフBFI療法をやった
③寝る前に朝起きたら治ってるイメージを強く思った
結果はというと・・・
①着替えなどの不意の動作で何度か激痛を感じ悶絶した
②軽い刺激でも痛みを感じたり心地良く感じる場所があったり新たな発見があった
③朝起きても痛かった
はい、さすがに1日では無理だったようで症状は変わりませんでした。
その後も同様に実践を続け、2日目にはわずかに改善がみられたがまだまだ日常生活もキツイ状態でした。
そこで、8/7にBFI研究会代表の三上クリニカルラボへ施術を受けに行ってきました。
施術後、痛みは軽くなったが施術前後の比較のために撮った映像を見るまで可動域に変化が出ているのに気づきませんでした。
明らかに可動域が変化しているのに自覚できていない…患者さんでもよくある現象ですが、自分自身にビックリしました。
翌日からは痛みも可動域も改善してきた(水平くらいまでは上がるようになった)が、もう一息という感じもあり8/11に再度施術を受け、痛みは残るものの可動域も広がり楽になってきました。
8月14日の昼頃には完全に痛みなく動かせるようになり治癒と判断。
発症から10日かかりましたが、四十肩の経過としては驚異的な早さです。
症例2 ちょっとしたきっかけで肩の痛みから五十肩発症
《車に乗っていてバックする為後ろを振り向いた》というちょっとしたきっかけから痛みが出て、次第に激痛へと変化していきました。
症状
・屈曲(腕を前に挙げる)・外転(腕を横に挙げる)ともに水平まで挙げられない。
・外旋(腕を外側に捻る)で肩~上腕が痛い
・夜間痛+ 患側を下にしたり、寝返りの動作で痛むため睡眠が障害されている。
既往
2年前に右肩も50肩になった。
腰痛あり
初回施術後、肩の痛みが楽になった
施術前に僕の四十肩の経験も含めて一通り痛みの説明をしました。
そして施術が終わり、帰り際には「楽になった」と喜んでもらえました。
手前味噌になりますが、BFI療法によって【無意識下情報処理】の結果だということはあると言わせて下さい。
あとは、痛みという感覚と密接な関係にある感情にあります。
普通の会話の中にちょっと気になるフレーズが出たので、さりげなく突っ込んで聞いてみたところ・・・・・
よくある人間関係で悩んでる事がわかりました。
ハッキリ言って会社の内情や人間関係をどうにかする事は僕にはできません。
そこじゃなくて、重要なのは感情を吐き出したことなんですね。
その名も【感情のデトックス】
同じ会社内でぶちまけようものなら、どこに内通者がいるとも限らないし、家庭に帰って言う環境にない人や言ったところでまともに聞いてもらえないんじゃ溜まっていく一方ですからね。
感情のデトックスと痛みの関係とは?
痛みというものは感覚+感情で成り立っているというのは今までに何度も述べてきています。
この感情の部分に関していえば、不安を解消する為に今回のような五十肩の痛みにしても必ず良くなると実体験を踏まえて説明をしました。
その上で、患者さんが抱えていた人間関係というストレッサーを吐き出したことによって感情の捻れが緩んだという事もあります。
この2つの事によって初回であるにもかかわらず症状が軽減したのです。
以降はストレッチや筋トレもせずに五十肩の症状が改善していった
2日後に来院し、何とも言い表せない不快な痛みは無くなってきたと。
初診から6日後に日曜日の予約での施術時には腕を回しやすくなっているようでした。
再度、痛みの説明をしBFI療法を施行し、2日後には急激に症状が改善したとの事です。
それまでにも改善の自覚はあったが、痛みや腕の動かしやすさが比べ物にならないほどでビックリされていました。
世間でよく言われているストレッチや筋トレ、無理なリハビリなどは一切していません。
通常は残業が当たり前の職場なのですが、残業せずに通院に集中していただけた事(日曜日の予約も含め)と痛みの説明に理解を示してもらえた事で短期間のうちに症状が改善できた症例でした。
まとめ
一般的には治りにくいと考えられている四十肩・五十肩ですが、そもそも従来の原因や対処法が間違っていたと気づきました。
痛み全般にいえる事ですが、きちんと原因を把握して適切な対処をすれば驚くほど回復が早まります。
仕事や家事をどうしてもやらなければいけない状況であれば、早く良くなるイメージをもっていた方が断然いいです。
今回、僕自身が四十肩になったことにより、脳と痛みの関係を身をもって経験出来た事は良かったと思っています。
もし、なかなか四十肩の痛みで不自由な生活を強いられているようでしたら、経験済みのマナ整体ラボへどうぞ。
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