突然夜中に痛くて泣きだした時にするべき事
小さな子どもが何の前触れもなく夜中に痛くて泣き叫ぶ事があります。
初めて遭遇した親御さんはかなり心配で慌ててしまうでしょう。
そんな時は
救急車呼んじゃっていいです!
救急車が到着するまでの間は、痛いと言っている場所をやさしく触れたり擦ってあげましょう。
その時、心配のあまり不安な表情や大きな声を出すと、子どもにも不安が伝わってしまうので極力穏やかに接してあげて下さい。
もしかしたらすぐに痛みがなくなり泣きやんでしまうかもしれません。
そんな時でも、救急隊員に申し訳ないとか思わなくて大丈夫です!
夜中に痛みを訴える原因とは?
子どもが急に痛みを訴える場所として多いのが足です。
・股関節
・膝
・太もも
・ふくらはぎ
・足首
他にも腕に痛みが出ることもあります。
これらの原因として考えられるのは
・日中の遊びなどの負担の蓄積
・色々な感情によるもの
・重大な疾患
などが挙げられます。
身体の負担の蓄積
子どもは基本的に全力で遊びます。
その後の予定や翌日のことなんて考えていません。
走り回ったり、高い所から飛び降りたり大人の方がヒヤヒヤする様な場面も見受けます。
そして、寝てる間は日中の出来事など記憶を脳内で自動で整理しているのです。
まだ未発達な身体や脳は誤作動も起こしやすく、身体への負担が痛みとして表に出てくることがあるのです。
色々な感情によるもの
・僕のとこの子どもは幼稚園に行っている間や休日に出かけている時はお兄さんぶって指しゃぶりしないし、抱っこもせがまないです。
家に帰るとそれが復活します。(指しゃぶりは眠いときだけ)
我慢してるんですね。
・今まで独占していたのに、下に弟や妹が生まれると親としてはどうしてもそちらに意識や行動がいってしまいます。
それは仕方のないことです。
すると、言葉には出さなくてもやっぱり我慢してるんですね。
かまって欲しくて・注意を向けたくて症状を出しているんです。
・親だって人間同士ですからケンカをする事だってあります。
激しく言い合っていたり、時には物が飛ぶことだってあるかもしれません。
そんな光景を見た子どもはどう感じるでしょうか?
怖いですよね。
寝ている間にその記憶を整理していて突然表出してくると、日中の負担のかかった場所に痛みが出ることがあります。
・環境の変化(幼稚園や保育園に行き始めた)などでも慣れるまでこういった現象が起こることがあります。
先ほどの身体の負担のところでも原因として述べましたが、結局身体とこころは繋がっているんです。
割合でいうと感情の方が大きいと感じています。
そんな時は大きな愛で抱きしめてあげてください
一般的にこれらの痛みは成長痛という括りで考えられていますが、小学校高学年~中学生に起こる痛みとは違った視点で観察しています。
重大な疾患
・数日前から体調が優れない
・熱がある
・痛みが数日続く
など全身症状がある場合は病院の診察を受けることをおすすめします。
当院での症例
実際に来院した子どもで当てはまる症例を紹介します。
腕の痛み
2日前から左腕が痛いと言っていた。
保育園で遊具のうんていをして遊び出したと。
触ると少し痛いと言うが、動きには支障なく熱も腫れもなし。
生まれて数か月の赤ちゃんがいると聞き、「もしかしたらさみしくてかまって欲しかったのかもしれない」とやんわりと話をしたところ、思い当たる節があったようで母親が安心した様子で「今日は抱きしめてあげよう」と言ってくれました。
翌日にはすっかり良くなったそうです。
足の痛み
転んで膝のケガで来院した子ですが、今まで夜中に突然膝が痛いと泣き叫ぶことが何度かあったそうです。
事情によりとても忙しいお母さんで、時に子どもにキツく当たってしまう事もあると。
一緒にいる時間が少ない日もあるとか。
お母さんの方は以前から通院しており、ある程度信頼関係もできてると思っていたので話をふってみました。
すると、「たしかにそういった事が続くと痛みが出たりするかも」 「最近もちょっと・・」
ハッとして涙を流していましたが、別に自分を責める必要はありません。
話を聞いて気づいて、子どもからのサインを受け止めてあげる事ができたらお互いに成長できると思うのです。
愛情の再確認ができるじゃないですか。
まとめ
小さな子どもの痛みは身体の負担による痛みもあるが、かまって欲しい・注意を向けたいという心との関係が大きく作用する。
初めて遭遇して不安な場合は救急車を呼ぶ事を躊躇わなくていい。
発熱など全身症状がある時は速やかに病院の診察を受ける。
まだ母親だけが頑張っている家庭もあるかもしれませんが、父親の協力だって必要です! って自分に言い聞かせてみる・・
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