越谷東ロータリークラブ様にて【ヒトの痛み】について講演してきました

ロータリークラブ 会場

当院のある患者さんからのご依頼により、講師として卓話をさせていただく機会がありました。

タイトルは【痛みのない健康な生活の為に知るべきこと】

卓話 登壇

【脳と痛みの関係】という最先端でありながら認知度は低いという難題をどのようにクリアするかが課題でしたが、結果的には受け入れていただけた印象です。

 

もっと痛みの医療界について尖った話しておけば良かった

・ヒトの痛みとは何なのか?

・痛みの改善に必要な知識と対処法

などについて淡々とお話させていただいたんですが、終わってみて思う事は・・

もっと医療界の裏側や際どい話なんかも盛り込んで良かったかな

なんて事を感じました。

なぜなら、質疑応答の際のリアクションが意外にも良かったから!

 

僕が勝手に思い込んでただけなんですが、「若造が何エラそうに喋ってんだ」と思われるのは避けたかったんですね。

そんな思いは杞憂に終わりましたが。

もし、次回があるようでしたらビックリするような話題を持ちこんでみたいと目論んでいます。

 

痛みについてことごとく現代医療と反対の話

おそらく初めて聞く話ばっかりだったと思います。

ヒトは初めて聞く事に対して、疑ったり距離を置くようにできていますが、そこはさすがロータリークラブ!

柔軟な思考を持ち合わせたインテリジェンスの高い方たちの集まりです。

 

お話させていただいた内容は

ヒトが感じる痛みの意味
画像診断の過ち
世に溢れている情報を受け取る際の注意点
実際に症状が出た時の最適な対処法

 

これらを世界的な研究データを織り交ぜながら解説していきました。(資料はBFI研究会代表及び三上クリニカルラボ院長である三上先生からお借りする事ができました)

 

せっかくなので、ものすご~く簡単ではありますがどういった話をしたのかを紹介しますね。

ヒトの感じる痛みの意味

痛みの分類のうち、ソフトペインは脳疲労を知らせるサインの一つであり、これを回復させる自衛措置でもある。

そして、その痛みは身体に後遺症を残すようなダメージは起こさない。

 

画像診断の過ち

実際にテレビでも紹介されましたが、膝の変形があっても痛みのない人は大勢いる。

そして、この画像の変化と痛みは関係ないという事実に驚愕している整形外科医が多く存在している。

 

世に溢れる情報を受け取る時に注意する事

世の中には様々な方法論が蔓延っているが、そのデータは個人なのか? 組織全体なのか?でも結果は変わってくる。

【科学的】というフレーズは比較的多くの人に好まれているが、そのデータを信じている根拠は科学ではない。(ちょっとややこしいかもしれませんね)

 

症状が出た時の最適な対処法

どの方法が良いかは脳にとっての相性が大きく割合を占めるが、あまりにも暴力的な方法は身体にとってのダメージが大きいので中・長期的には不向きである

 

人工関節なのに膝が痛いという謎

参加者からのご質問で、非常に良いものがあったのでご紹介します。

「現在、手術にて膝に人工関節が入っているが膝が痛くなる事がある。 その時は自分の手で触っていると痛みが改善してくるが、これはタッチケアの一種なのか?」

というご質問がありました。(今回の講演内容が集約しているような質問です)

 

これに対する僕の答えは

「人工関節が入っているという事は、膝自体に痛みを感じる神経などは取り除かれているので従来の理屈としてはあり得ない。(実際に担当医からもこの説明はあったようですが、言いっぱなしでそれ以上の説明はなし)

人工関節にするくらいなので、当時の痛みは相当なものだったと推測される。その時の痛みの記憶があるので、本来であれば感じるはずのない膝に痛みが出てきている。 

そして、痛みのある付近を触るという皮膚への接触刺激で痛みが緩和するのもタッチケアの効果である。」

 

これこそがまさに脳と痛みの関係を如実に表してますね。

 

痛みの分野も時代が変わって追い風が吹いてる

ほんの数年前までは【脳と痛み】の話をしても理解不能という方がほとんどだったんじゃないかと思います。

実際に、検索かけたって今ほどの情報量はありませんでした。

 

それが今では脳科学の発展により、脳と痛みの関係が確実に解明されつつあります。

ようやく科学が追い付いてきたと感じているところなんです。(長かった~)

 

昔から心と身体は繋がっていると言われてはいましたが、画像診断至上主義の台頭により目に見えるものでしか判断しない時代が長く続いてきました。

それは患者さんが痛みに苦しまなければならない元凶だったのです。

そこにEBM(根拠に基ずく医療)が誕生した事により、画像の変化と症状に関係性はないと証明され、画像や症状だけではなくその人全体を診ることの重要性が高まってきました。

すると、【脳と痛みの関係】は避けて通れないのです。

 

BFI研究会の講演が聴けるチャンス!

今回の僕の講演の内容は、あくまで入口にしか過ぎません。

そこで、さらに素晴しい話が聴けるチャンスが4月22日(日)に埼玉県の大宮ソニックシティであります。

BFI研究会代表であり、三上クリニカルラボ院長の三上敦士先生の講演です。

詳細はこちら⇒⇒BFI研究会 特別一般講演←終了しました

 

世の中に溢れているありきたりな話題ではなく、それこそ命を削ってヒトの痛みの原因を追究しながらの臨床から導き出された答えを出されています。

昨年9月にも開催しましたが、70席満席でキャンセル待ちが出るほどでしたので、この貴重なチャンスを逃すことのないようお早目のご参加申し込みをお待ちしております。

 

まとめ

今回ロータリークラブで講演するチャンスをいただくきっかけとなった患者さんには感謝申し上げます。

この感謝を行動でお返しする為にも、さらに精進していきます!

卓話 終了後越谷東ロータリークラブ会長からお礼の品をいただきました

 

脳と痛みの関係を知る事により、画像診断の呪いや年齢・筋力などと、どうでもいい事を思い込まされてしまい、長くお悩みの方の希望になれたかと感じています。

世の中にある痛みに対するネガティブな情報ではなく、今後もこういった痛みの改善について明るいお話をしていきたいと考えています。

 

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