子どものケガによる痛みは、よっぽどの事がなければ自然と改善していきます。
しかし、過度な医療介入によって複雑な経過になってしまう可能性があるという事を覚えておいてください。
バスケの練習中サイドステップをしてお尻が痛くなった
11歳 男児
バスケットボールの練習中、サイドステップを繰り返していて右のお尻に痛みが出現。
その後、徐々に症状が強くなり右太ももの裏側まで痛みが広がってきました。
ケガをしてから1週間経ち、「筋肉痛にしては長引くので連れてきました」とのことで来院しました。
症状
・歩く時は少し痛い程度だが、走ると痛みが強く出て走れなくなる
・しゃがむのは平気
問診から施術
小学生で1週間痛みが引かず、逆に強くなっているという事で色々とお話を伺いましたが、特別僕のアンテナに引っかかるような事は引き出せませんでした。
原因がハッキリしている事・基礎疾患がない事からきちんと改善するとお伝えし、BFIにて施術しました。
初診以降の経過
2日後に来院し、痛みは残っているものの、徒手検査で若干の改善はありました。
施術の後にバスケの練習があったのですが、手放しでOKを出せる状態ではないので、痛みの程度・自分の感覚で無理そうなら中止するように伝えました。
バスケコーチからの助言?
バスケの練習をしてみたものの、やはり走ると痛かったようです。
すると、コーチから「歩き方が変だし、ヘルニアかもしれないから病院に行った方がいい」と勧められたとのこと。
その指示に従い翌日に整形外科を受診し、レントゲン検査を受けたが原因は分からず1週間後にMRI検査も受けました。
幸い、骨・椎間板・神経にも異常はなく、医師の診断は【仙腸関節が関係している】といった感じのゆる~い説明を受けたそうです。
MRI検査を受ける頃には痛みはなくなっていたようで、1週間後に久々にバスケの練習を長時間やったらまた痛みが出たと。
その痛みも少し休んだらすぐになくなったようなので、その後は整形外科には行ってないが、やはり心配で2日後に当院に来院され相談を受けました。
痛みがなくなり徒手検査でも異常なく治癒
当の本人は全く痛みがないのであっけらかんとしてましたが、お母さんの方が心配していたので、今までの経緯に対しても説明した上で施術もし、なんとか安心していただけたようで終了となりました。

一時は、医師から「骨のガンかもしれない」なんて言われてしまい、それは不安だったでしょう。
今回は子どもだったので、画像検査をしても異常が見つかる可能性は低かったです。
しかし、これが大人だったらレントゲンやMRI検査で画像上の変化が見つかる可能性は格段に上がります。 ←これの意味するところがわかりますか?
もし、痛みがなかなか改善せず周囲の人から「ヘルニアかもよ」なんて言われて病院に行こうものなら・・・
大人であればレントゲンやMRI検査で形の異常が見つかる確率は高くなる上に、あらぬ診断までくらってしまいます。
画像上の変化と症状は関係ないという事が、きちんと理解できている方ならあまり心配はないんですが、そうでなければ画像診断の呪いにかかり症状をこじらせてしまう可能性だってあるんです。
それはなんとしても阻止しなければいけません!
ケガをして1週間痛みが改善しなかった要因
最後の日になってわかった事ですが、ケガをする2週間前にインフルエンザになったそうです。
こういった病気の後は、急激な運動をすると痛みやケガをしやすい状態になるので注意が必要です。
本来であれば、初診の時点で僕が聞きだしておかなければいけないことでした。(「最近カゼひいたりしましたか?」とは聞いたが、もう少し遡れば良かったです)
痛みの真実を認知してもらうにはもっと力が必要
今回の症例は、そもそも僕の説明にもっと説得力があれば病院に行くことはなかったんじゃないかと思います。
コーチの一言で病院を受診したのは、僕の力不足です。
説明不足もあったかもしれないし、そもそも信用が足りないんですよね。
普通に考えて、一介のコメディカル(僕でいうと柔道整復師)の影響力なんて医師に比べたらたかがしれてます。
だからと言って現状をそのままにしていては、なにも変わりません。
現に、病院で匙を投げられた患者さんでも、きちんと改善している実績はあるので。
最近プロ野球の選手が野球から距離をおくと引退を示唆する内容を発表しましたね。
こういったニュースを見る度に、僕の熱量は上がります。
ヒトの痛みや脳疲労の事を知っている医療関係者が近くにいれば、もしかしたらもっと長く活躍できたかもしれません。
その為にも、僕たちBFI研究会は力を手に入れなければいけないと強く思います!
まとめ
基本的に、子どもの怪我の痛みはちゃんと改善していきます。
なかなか改善しない症状には、その背景(脳疲労)を見極められる医療者に診てもらう事をおすすめします。
これは大人であっても同様で、むやみに画像検査を受けることによって経過をこじらせる危険性があることを覚えておく必要があります。
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