重度の変形性股関節症だが痛いのは太ももだった症例

高齢者

現在、赤ちゃんは生まれた直後に足を開いて股関節の脱臼がないかを調べます。

赤ちゃんの足

 

昔はこの検査をしていなかったので、脱臼したまま(先天性股関節脱臼)大人になった方が意外といるんです。

 

ちなみに、僕は左の先天性股関節脱臼がありましたが、治療をし幼少期から普通に運動してましたし、小学生からは柔道もしていました。

現在も股関節に痛みはまったくありませんし、今後の心配もしていません。

 

今回の患者さんも先天性股関節脱臼のまま成長し、股関節に変形が起きていました。

しかし、股関節が変形していても股関節自体に痛みはなかったのです。

変形性股関節症だからといって必ず痛みが出るわけではない

75歳 男性

夜中にトイレに行くのに立ち上がった時に痛み出現。

 

症状

・歩く時の痛み(特に夜中にトイレに行く時)

・ちょっと力を入れると太ももがつる感じになる

 

既往

・左先天性股関節脱臼

・左大腿骨骨折 手術 (抜釘済み)

 

左右で足の長さが違うので、歩くのは常にびっこを引いています。(脚長差約10センチ)

実際に股関節のレントゲン写真は見ていませんが、明らかに股関節の変形が認められます。

画像診断を絶対視している医療者からしたら、股関節に痛みがあると決めつけるでしょうが、この患者さんは全く痛みを訴えていませんでした。

純粋に関節の変形が痛みの原因であれば、本来は考えられない事です。

 

なぜこのような現象が起きているのでしょうか?

 

答えは、骨の変形自体は痛みの原因ではないからです。

 

変形している場所は負担がかかりやすいので、結果的に痛みが出やすいという事はあっても、変形そのものが痛みを出すわけじゃないんです。

ここの違いをわかってほしくて何年も画像診断の間違いを指摘し続けてるんです。

太ももの痛みに対する施術

患者さんは足の長さが違うため、歩く時は常にびっこを引いています。(専門的には跛行といいます)

そのため、その影響は腰を含め身体全体に及ぶ事が考えられます。

その結果として、今回は太ももに症状が出たのですが、もしかしたら股関節に出ていた可能性も否定できません。

もし、そうだったとしても結果であって原因ではないという事は覚えておいてください。

 

実際の施術は今までのことも踏まえ、痛みという感覚の一番の中枢である脳(脳疲労)に対してBFI療法を行いました。

ヒアリングの際、ハッキリと内容までは深く掘り下げる事はしませんでしたが、ストレスを感じる事象はいっぱいあるとは言ってました。

悩みを抱えてる人

 

これらは必ず脳疲労に繋がります。

今はこういった所から身体に症状が表れている患者さんが非常に多いので、ただ身体だけにアプローチしていても根本的に改善しない事が多いのです。

歩き方は変わらないが痛みは消失

施術を重ねていくうちに3週間程で左太ももの痛みは改善しました。

変形のある左側の方が早く良くなったのです。

 

右太ももの症状は変化に波がありましたが、初めに訴えていたすぐにつる感じは早期に改善していました。

 

この方は複数の役員をされており、イベントの手伝いなどを多くされています。

動き過ぎた後などには太ももの痛みが強く出る事はありましたが、回復までの時間が短縮できていたようです。

 

2か月を過ぎたあたりからは、一番の気がかりであった夜中にトイレに行く際の痛みが出なくなりました。

 

もちろん変形が改善した訳でもなく、歩き方も変化はありませんが症状はきちんと改善されたのです。

まとめ

重度の変形性股関節症でも、必ず痛みが出る訳ではありません。

これは、形態異常が痛みの原因ではない事を知っていれば当然のことなんです。

 

結果と原因を混同せずに、きちんと診られる医療者であれば手術を回避する事が可能なんです。

 

もし、手術を考えている人がまわりにいるのなら、一度考え直してみる必要はありますよね。

 

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