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坐骨神経痛とは矛盾だらけの症状である
まず初めに、これだけは覚えておいて欲しいんですが、
神経が圧迫されたら痛みではなく麻痺がおきるんです!
坐骨神経痛って聞いたことある方は多いでしょうが、その実態を知っている方はほとんどいないんだと思います。
なんとなく聞いたことあるから、「そういうのがあるんだなぁ」くらいにしか捉えていないのかもしれませんが、今から正しい知識を得ることで、いざ坐骨神経痛といわれる症状に見舞われたときに慌てずに済むようにしていただきたいという想いでいます。
もちろん現在、坐骨神経痛症状で苦しんでおられる方の気づきの一助になればうれしい限りです。
神経を圧迫したり触ったくらいでは痛みもしびれも起きない
神経が圧迫されると痛みが出ると言われているのは多くの方がご存じかと思います。
しかし、「何で?」と聞かれると答えられませんよね。
このなんとなくそう思っているというのがなかなか厄介なので、これを機に神経についての常識を壊します。
神経は守られている
神経というのは3重構造の膜によって守られていて、ちょうど電気コードのようになっています。


電気コードみたいに外から触ったくらいでは感電しないのと一緒で、神経を触ったり圧迫しても平気なようにできているんです。
感覚神経の役割とは?
末梢神経のうち感覚神経は、末端のセンサーがキャッチした情報を中枢(脳・脊髄)に届ける事が本来の仕事です。
例)転んで手をついてケガをした場合、手の情報を脳に届けて、脳が手をケガしたと認識する必要があるのです。
ここにイレギュラーは存在しません。
手をついたのに足首が痛いと判断されては困るので、脳内には完璧な地図ができあがっているのです。

そして、神経への持続的な圧迫を受けた場合は情報が届かなくなるので、症状としては痛みではなく麻痺が起こります。(一時的に)
例外的に神経幹本体に強い外力が加わると、危険情報として回避行動を促すために異所性発火として信号を出すことはあります。
例)肘の内側をぶつけた時に小指の先まで感じる電撃痛
経験した方はわかると思いますが、この痛みは一時的なもので何時間も何日も持続する事はありません。
坐骨神経痛とはそもそも何なのか?
そもそも坐骨神経痛とは症状のことで、病名ではありません。
椎間板ヘルニアの症状としての位置づけではありますが、末梢神経の持続的な圧迫で起こる症状は麻痺でしたね?
ということは・・・・・・・・・
坐骨神経痛という名前そのものがおかしいということです。
仮に腰の部分で神経が圧迫されているんだとしたら、起こってくる症状は
・運動麻痺なら足首が動かせないので歩けない⇒つま先立ちができない、踵で立てない
・感覚神経なら触られてるのも痛みも感じない⇒痛覚脱失、触られてるのがわからない
上記の症状が本物の神経症状です。
神経痛という概念が生まれた背景とは?
画像診断の発展により神経の圧迫が目に見える形で現れました。

それを証明するための実験として、あらかじめ神経を傷つけたりペアンで完全に挟むといった状況を作っています。
このような人為的な圧迫と、髄核のようなプルンプルンなもので圧迫されたのとで、同じ現象を起こすとは考えられません。
しかし、こういった動物実験の結果、神経の変性は異所性発火を引き起こしテレビCMでもやっている【神経障害性疼痛】が発生すると説明しています。
実験の問題点
実験では、ストレスなどの様々な交絡因子が潜んでいて、動物と人間との違いや人間同士での個体差など科学的に解明しなくてはいけない事がたくさん残っています。
ここが科学の限界なんですね。

人という複雑系の生物をすべて科学的に解明する事はまだまだ不可能なんです。
BFI研究会代表の強烈なメッセージ
医学は科学 医療は哲学
実験データの集積と分析が医学のつとめであり、医学と臨床の融合が医療だと言っています。

どんなに立派な研究でも、実際の臨床の現象との間には乖離があります。
それを双方組み合わせる事で、視えてくる真実があると思うんです。
人においてA=Bということだけではないと肝に銘じて日々の臨床に向き合う姿勢を忘れないようにしたいです。
まとめ
神経というのは情報を届けるものであって、痛みを感じ続けるものではない。
神経が持続的に圧迫されると、情報が遮断され麻痺が起きる。
例外として、痛みを感じるような異所性発火では一時的なもので、慢性化することはない。
もし坐骨神経痛といわれて治療しても良くならない方、松伏町のマナ整体ラボにお任せ下さい!
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