痛みの原因に対する画像診断の矛盾 ~骨の形と症状は一致しない~

レントゲン検査

医療者が相手にしているのはレントゲンやMRIではなく患者という人間である

レントゲンやMRIなどで写し出される形態的な変化と実際の症状が一致しないという現象は、運動器を扱っている医療者であれば当然経験があると思います。

そこで、『この現象は何故だ?』と矛盾に向き合うか、そのままスルーしてしまうかではその後の患者さんの経過を診ていく上で大きく変わってしまいます。

 

医学という科学を扱う以上、その矛盾と真摯に向き合う姿勢は持たなければいけないはず。

骨が変形しているから痛い、軟骨がすり減っているから痛い、という理論が正しいのであれば、全世界の人間はほぼ全身の痛みに苦しむことになってしまいます。

そして若返ることがない以上、その後も痛みが消えることはないという理屈になってしまいます。

 

しかし、実際にはそんな事はありません。

痛みという感覚が脳で生み出される以上、そして脳の特性が複雑系である以上、静止画像での診断に限界がある事を知るべきなんです。

 

オランダのヴァン・トゥルデルらのX線所見と非特異的腰痛との因果関係に関する35件の論文を検討したレビューでは、X線撮影で発見される脊椎分離症、脊椎辷り症、二分脊椎、腰仙移行椎、変形性脊椎症、ショイエルマン病(思春期に発生する脊柱後彎)と、非特異的腰痛との間に関連性は認められなかった。ただし、椎間狭小、骨棘形成、硬化像などの退行変性は非特異的腰痛との関連性を示したが、オッズ比が1.2~3.3と低く、研究デザインにも問題があったことなどから、X線異常所見と非特異的腰痛との因果関係を示す証拠はひとつもないと結論づけている(van Tulder MW.et al,1997)

~TMSジャパン~ より引用

 

 

運動器を扱う医療者が相手にしているのは、レントゲンやMRIという機械ではなく、患者という人間だという事を忘れてはいけません。

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